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保険証代わりにマイナンバーカードを使用できない
医療機関受診の際、保険証代わりにマイナンバーカードを使用しても、保険加入者のひも付け作業が遅れ、医療機関の窓口で使えないケースが少なくとも40万件以上あることが判明しました。
政府はマイナンバーのひも付けミスの総点検を進めていますが、保険証の登録の遅れは対象外です。
紙の保険証では全く受診に問題ない
国内最大の健康保険事業者で中小企業の従業員が加入する「協会けんぽ」は「しんぶん赤旗」の取材に、約4000万人いる加入者の1%に当たる約40万人分でひも付け作業が終わっていないとしています。
テレビでも同じように取り上げられていましたが、協会けんぽの担当者は、「加入者本人に書いてもらった住所と住民票上の住所が合わないため、本人と特定できずにマイナンバーを取り寄せることができないために作業ができない事例などがある」と説明します。
この問題は、「協会けんぽ特有の問題だけでなく他の保険組合でも同じ事象があり得る」とのことです。
多数の未ひも付け者が存在する
相次いで発覚している誤登録者に加えて、保険証への多数の未登録者を生んでいることが明らかとなっています。
受診の際、マイナンバーカードをかざしても受け付けてもらえない人が多数いることがテレビでも放送されていました。この人たちは、すべて未登録(つまりひも付けされていない)と言うことになっているのだそうです。
紙の保険証廃止は無理
政府が描くマイナンバーカードでの受診の大前提だった医療保険の情報とマイナンバーのひも付けすらままならない状況はマイナンバーカードの制度の欠陥を示しています。
欠陥を無理矢理ごり押ししようとしている来年秋に計画する紙の保険証の廃止は、この未ひも付け問題の発覚で不可能であることは明らかです。
※この記事は、「しんぶん赤旗」の記事を基本に多少手を加えました。