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「桜を見る会」首相の国会答弁で潔白が証明できるか?

政治経済
「桜を見る会」首相の国会答弁で潔白が証明できるか?
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「桜を見る会」前夜祭について、立憲・福山哲郎幹事長が、3月4日の参議院予算委員会である明細書を示しながら質問すると、安倍晋三首相はいつにも増して動揺しました。

 

 苦しい答弁に対しては、自民党関係者からも疑問の声が上がっています。

 
 

 

 桜を見る会「前夜祭」の領収書、明細書は出せない? 

 

 桜を見る会の前日にホテルニューオータニで行われた「前夜祭」の領収書、明細書は、「出さない」のではなく「出せない」のではないか。

 

 コロナウイルス感染の話題で一色だった3月4日の参議院予算委員会で立憲民主党、福山哲郎幹事長の質問に対し、答弁に立った安倍晋三首相がかつてないほどの動揺を見せる一幕がありました。

 

 ある議員は、「桜関連の問題になると、釈明に追われる場面がしばしばだが、あの慌てようはよほど痛いところを突かれたのだろう」

 一体、どんな質問だったのか。

 

 福山議員が突きつけたのは、同じホテルの同じ場所で開催された600人規模の宴会の明細書でした。ホテル側への配慮もあり飲み物の単価は黒塗りになっていました。

 

 前夜祭の現場となった「鶴の間」の室料は明細に書かれている通り、18時から20時の2時間で450万円。前夜祭で動いたお金の総額は、会費5千円で800人が参加しているので「400万円」。

 

 同日の答弁で、安倍首相は消費税とサービス料は5千円に含まれていると明言しています。つまり、この時点で800人分の「料理」と「飲み物」の代金がどう考えても捻出できません。

 

 福山議員:「総理、料理は無料ですか?」

 

 この福山議員の質問の後、答弁に立った安倍首相は明らかに動揺した様子でした。安倍首相の発言をそのまま紹介しましょう。

 

 「このニューオータニのこの明細、これはニューオータニが出したんですか。ニューオータニから直接……。それは違いますよね。(中略)その中においてですね、その中において、この中身についてでございますが、これはですね、基本的にどういうこの中身になっているか」

 

 誰が聞いても「料理はタダですか?」という質問の答えになっていません。会場からのヤジも飛びました。安倍首相の発言はさらに続きます。

 

 「つまり、立食なのか、あるいはこれ着席なのかということでこれかなり違うわけでありまして、(中略)言わば立食のパーティー、立食のパーティーでですね、一人一人に相当の量を出さなければいけないものと、着席、着席の量とは、これは、これはかなり根本的に私は違うのではないかということでございまして」

 

 この回答に対して福山議員はこう畳み掛けました。

 

「これ、2時間の正規の料理、料金なので、立食も着席も変わりません。部屋代ですから、全く施設利用料は変わりません」

 

 「うちも政治資金パーティーなどホテルはよく使いますよ。ただ、明細書もなければ、領収書もない、などということは絶対にありえない。なぜ、この前夜祭だけをそうしたのか。これは、違法かどうかという以前に脱法と疑われても致し方がない」

 

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 首相の答弁では潔白は証明できない 

 

 過去の桜を見る会前夜祭に関する安倍首相の答弁では。

 

 「夕食会の主催者は安倍晋三後援会であり、同夕食会の各種段取りについては、私の事務所の職員が会場であるホテル側と相談を行っております。(中略)その過程において、ホテル側から明細書等の発行はなかったとのことであります」(2019年11月20日参議院本会議での首相発言)

 

 「(夕食会の価格設定については)会場費も含め800人規模、1人あたり5千円とすることでホテル側が設定したものであり、ホテル側において当該価格設定どおりのサービスが提供されたものと承知しております」(20年1月22日衆議院本会議での首相発言)

 
 

 この「桜を見る会」前夜祭の疑惑の核心は「本当に会費は5千円なのか」。領収書も明細書も明らかにされていないので確認のしようがありませんが、仮に1人あたりの額が5千円を上回っていて、その差額を後援会が補填していれば公職選挙法違反になります。

 

 また、ホテル側が相場を下回る額で提供していれば企業からの寄付にあたるので政治資金規正法違反に問われることになります。

 

 ある元自民党幹部はこう首をかしげ、こう言いました。

 

 「自らは潔白だと証明できるのは首相本人しかいない。であるならば、その確証となるホテル側の明細書、もしくは領収書を地元に問い合わせて国会に提出し、自らにかけられた疑惑を払拭すればいいだけのこと」

 
 

 でなければ、首相の答弁を誰も信用しないし、疑惑は深くなるばかりですし、首相の進退がかかっていませんか?。

 
 

※AERA 2020年3月23日号より抜粋されたものを参考にしました。

 
 
 

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