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福島原発の汚染水、海洋投棄していいの?

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福島第1原発 増え続ける放射能汚泥/水処理2次廃棄物 処分方法決まらず
 

 福島原発の汚染水、危険ではないのか 

 政府は今月末から福島原発の汚染水を薄めて海洋投棄に踏み切ることを明らかにしました。しかし、本当に福島原発の汚染水は、海洋投棄しても大丈夫なのでしょうか。危険なものは何一つないのでしょうか。
 
 トリチウムは除去できないから、基準値以下に薄めて海に流すと言っていますし、トリチウムそのものは危険ではないとも言っているようですが、皆さんは、「トリチウムには人体に入ると内部被ばくのリスクがある」というのをご存じでしょうか。
 
 トリチウムの半減期は12~13年です。リスクが相当低くなるまでに100年以上かかります。体内に取り込まれたトリチウムが半分になるまでには10日程度かかります。放つエネルギーは非常に低いものの、体内に存在する間に遺伝子を傷つけ続ける恐れがあります。また、体内で有機結合型トリチウムに変化すると体内にとどまる期間が長くなります。
 
 それでも「福島原発の汚染水は危険ではない」と言い張る政府の見解が分かりません。
 
 そもそも、漁業者との間に交わされた誓約書には、漁業者の反対があれば海洋投棄はしないことになっているはずです。福島の漁業者は、海洋投棄に反対していませんか。
 
 

 まだタンクを置く場所はたくさんあるはず 

 政府と東電は、「もうこれ以上汚染水をため込んでおく場所がないから海洋投棄もやむを得ない。」と言っているようですが、原発の汚染水を海洋投棄しなくてもまだまだ汚染水を保存しておける土地は福島原発内にたくさんあると聞きます。
 
 今の技術で汚染水をきれいにできなくても、さらなる研究を重ねていけば必ずやきれいな水にすることができるはずです。それまで、汚染水をタンクにため込んで保存しておけばいいではありませんか。
 

 トリチウム分離技術は存在する 

 国の委員会の報告書では「トリチウム分離技術の検証試験の結果を踏まえ、直ちに実用化できる段階にある技術が確認されなかったことから、分離に要する期間、コストには言及していない」として、分離については選択肢となっていません。
 しかし、実際にトリチウム分離はアメリカなどでおこなわれています。より時間をかけて、検討すべきです。
 
 

 考慮すべきは太平洋の沿岸に住む人々の暮らしと健康 

 かつて、工場地帯の大気汚染が問題になったとき、「煙突の高さを高くすれば、空気中の大気汚染は少なくなる。」との理由で、煙突の高さを高くして、広範囲に大気汚染をまき散らしました。
 
 今回の福島原発の汚染水の海洋投棄も薄めてしまえば基準値を下回るのだからいいではないかと、かつての煙突を高くする方法と同じことをしようとしているのではないのでしょうか。
 
 しかし、もっとも考慮すべきは太平洋の沿岸に住む人々の暮らしと健康、そして広い海全体の環境への影響です。基準値以下に薄まったからと言って、本当に人体に影響はないのでしょうか。
 自分たちが住んでいないからと言って、かつての煙突を高くする方法は理に反します。
 

 汚染水処理の最善策は現状はタンクにためて保存すべき 

 政府と東電は、汚染水を保存する場所がなくなっているし、その後の廃炉処理のための土地も開けなければならないからと、早急に汚染水を海洋投棄しようとしています。
 しかし、前にも言いましたが、保管する場所はまだまだあるのだそうです。それを隠してまでも海洋投棄しなければならない理由が分かりません。
 
 現段階で最善といえるのは、陸上で長期保管し、並行してトリチウムを含む放射性核種の分離・回収技術を開発・適用することです。