「雇用保険に関する大切なお知らせです」こんな手紙が私の自宅に突然送られてきました。差出人は「厚生労働省職業安定局雇用保険課」となっています。手紙の裏を見ると「同封の書類は、お客様の雇用保険に関する重要なものです。」と赤字で記載されています。
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新手の詐欺かも?
よくは覚えてないけど、もうかれこれ14~15年前にもらった雇用保険ですので、今さら「厚生労働省職業安定局保健課」からの手紙を不振に思いました。
自分宛の住所であるし、自分の名前も間違いないし(詐欺だとしても住所など間違わないか)手紙を開封してみることにしました。
中には、返信用の封筒といっしょに書類一式が入っていました。「雇用保険の追加給付に関するお知らせとお願い(ご本人確認)」という書類を読んでみました。
毎月勤労統計調査をはじめとする厚労省が所管する統計について、長年にわたり不適切な取り扱いをしていたことにより、国民の皆様に多大なご迷惑をおかけしておりますことを、心よりお詫び申し上げます。
また、毎月勤労統計調査の不適切な取り扱いの影響により云々。
事案の詳細については、厚生労働省HP(HPアドレス省く)を参照下さい。
とあり、「お知らせとご協力のお願い」が書かれてありました。
「不適切な取り扱い」による対象者に向けて追加の支払いをする準備を進めており、ハローワークで保有する氏名、生年月日等のデータをもとにお支払いの対象となる方を調査した結果、お客様が対象となる可能性があることが分かりました。
つきましては、お支払いの対象かどうかを確認させていただくため、下記をご確認下さい。となっていて、私の名前や生年月日、性別が記されていました。
さて、ここからはネットの中からこの件に関する記事を見つけましたので、参考にさせていただきました。
用紙の「お客様の情報」という欄を見ると、私の名前(片仮名)、生年月日、性別、受給時期が記載されていました。受給時期は間違いがないことも確認できました。
支払いを受けるにはどうするのか。同封されている「払渡希望金融機関指定(変更)届」に記入して厚労省に返信すると、内容が確認された後、口座への支払い手続きが進められるということです。
ネットでこの記事を書かれている人は、詐欺ではないかどうかを確認するため、厚労省に取材を行ったそうです。
1860万人に通知
職業安定局雇用保険課の担当者によると、2019年10月末から約1860万人を対象にお知らせの手紙を送付しているところだといいます。全員への送付が完了するのがいつになるのか「現時点では分からない」(担当者)状況だそうです。
私の手元にはたまたま2020年1月に手紙が届きましたが、今後も対象者には手紙が送り続けられることになります。現在雇用保険を受給中の人への追加給付は終わっており、過去にさかのぼって対応が進められているところです。
毎月勤労統計調査の不備と雇用保険の追加給付にどんな関係があるのか詳しいことは省きますが、担当者によると調査の不正で平均給与額が低く算出されていたため、多くの人に追加給付が必要になり、追加給付の総額は約300億円だそうです。
厚労省の担当者によると、再就職手当の追加給付額の平均は約390円。その他の追加給付額の平均は「特例一時金」(約500円)、「傷病手当」(約650円)、「高齢者雇用継続基本給付金」(約2万2660円)、「介護休業給付」(約360円)といったように幅があります。
詐欺に対する注意も
詐欺に対する注意も必要です。
厚労省は「本件に関して、厚生労働省、都道府県労働局、ハローワーク(公共職業安定所)、労働基準監督署、全国健康保険協会又は日本年金機構から直接お電話することはありませんので、これらをかたる電話があった場合はご注意ください」と注意喚起しています。
また、「雇用保険追加給付相談窓口」を設置したり、対象者に送られる手紙の中身を同省公式Webサイトで公開したりしているので、疑問があれば確認して下さい。
今回、私には該当しませんでしたが、雇用保険の追加支払いの対象者かどうかを確認する「回答票(本人確認)」が送られるケースもあるそうです。
毎月勤労統計調査の不正は多くのムダな業務を生み出してしまっているようです。