今シーズンは記録的な暖冬で、各地で雪不足のようです。
雪不足はいつまでつづくのでしょうか?
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記録的な暖冬で、雪不足が深刻化
日本海側の降雪量は12月に続き、今月上旬も記録的に少なかったそうです。今後も、寒気の影響を受けにくく、まとまった雪は降らないらしい。
札幌の今月上旬の積雪は9センチに留まり、31日から始まる雪まつりに向けて準備が始まった札幌ですが、今年は雪の確保が大変に難しくなっているようす。
雪不足が深刻化しているのは北海道の札幌だけではありません。年が明けても、まとまった雪が降らないため、西日本、東日本、北日本すべての日本海側の降雪量は1961年以降で最も少いそうで、スキーや雪まつりなど冬の観光が本格化するなか、地域を支える経済に影響が広がることが予想されます。
日本海側の降雪は史上最少になるかもしれません
日本海側の降雪量の少ないひとつに北極付近にある強い寒気が日本列島にやってこないことがあげられます。年末から寒気が北極付近に留まっていて、日本列島が寒気の影響を受けにくい状況であったことが分かっています。
もうひとつは、ヨーロッパから日本にかけて流れるジェット気流に着目したものですが、シベリア高気圧の強弱に影響されます。シベリア高気圧の張り出しが弱く、寒気は西・東日本に流れ込まず、冬型の気圧配置が弱いことです。
今月末にかけても冬型は弱いかもしれません
最新の2週間気温予報によると、北海道は13日以降、寒気が流れ込み、気温が下がる予想のようです。
その一方、そのほかの各地は寒気の影響を受けにくく、今月25日ごろまでにかけて気温の高い状態が続く見通しのようです。
今後の予想も、冬型の気圧配置は弱いため、日本海側の雪不足を解消するような雪は降りにくい状況にあるということです。
しかしながら、一気に雪不足を解消するような降り方となったら、逆に大雪による被害が心配される事態になります。
平年に比べて高温・少雪傾向は続く見込み
いつになったら冬らしくなるのか、気になっている方も多いと思いますが24日、気象庁が発表した2~4月の3か月予報によりますと、この先も気温や雪の傾向は変わらず、平年と比べて高温・少雪傾向が続く見込みです。
日本付近は、寒気の影響が弱く、冬型の気圧配置が続かないでしょう。
また、北海道から北陸の日本海側にかけて、平年より雪や雨の日が少ないでしょう。それ以外の地域では、降水量は平年並みとなる見込みです。
どうしてこんなに平年より気温が高い状態が続くのか
日本付近の上空には、偏西風と呼ばれる強い西風が吹いています。この北側に冷たい寒気があり、偏西風の動きで寒気の流れ込み方が変わります。
偏西風の位置や流れは、大気や海洋の影響を受けて日々変化しています。この冬は、インド洋と日付変更線付近の西側で平年より海面水温が高く対流活動が活発となり、一方でフィリピン付近では対流活動が不活発になると予想されています。
これらの影響で、上空を流れる偏西風が、インドシナ半島の北側で南へ蛇行し、日本付近で北に蛇行します。すると日本付近には、南からの暖かい空気が流れ込みやすく、逆に寒気が南下しにくくなります。
こうした状態が、この冬からこの先3か月ほど続く見込みで、冬らしくない冬が続くと予想されています。
※気象庁の長期発表による
温暖化の影響は暖冬だけでなく、極端な天気を引き起こしやすく、雪不足だけでなく、台風の強烈大型化、豪雨災害などなど、事態は深刻さを増すことになりましょう。